春の風

三寒四温という言葉の通り、気温は波打ちながらも、着実に春を感じるようになった。

公園や街路樹の木々は青々と生い茂り、ひとたび窓を開ければ、心地よい春の風が部屋を吹き抜けてゆく。

 

4月は大変忙しいひと月となった。

忙しさは緊張感に繋がるし、余裕が失われた状態で正しい判断ができるとも限らない。

長い人生、多少なりとも忙しさの波があるのは仕方のないことであるが、キャパオーバーになるような忙しさは、できることなら御免被りたい。

 

寒さが和らいできたこともあって、近くの公園に足を運ぼうという気持ちになれる。

私は私の人生しか歩んでいないから一般的なことは言えないが、田舎暮らしが長かったこともあってか、はやり美しい緑を見ると気持ちが休まるものである。

野鳥のさえずりも心に染み渡る。

 

災害が発生すれば「自然の力は恐ろしい」ことを実感するが、そうでない穏やかな日々にあっても、自然の力は偉大なのだと感じる。

もとより、人間自体も自然の一部なのだから、自然に包容されるのはむしろ当たり前なのかもしれない。

 

これから少しずつ暑くなっていくだろう。

私は夏の暑さは大の苦手である。いつまでもこの時期の気候が続けばよいのにと思う。